ヨルダン 2012
5
赤い砂漠と紅の海 ワディ・ラムとアカバ
ワディ・ラム Wadi Rum
ワディ・ラム(ラム山の谷)は、「月の谷」の名でも呼ばれる。1917年、アラブ革命軍を支持するベドウィンが集結した砂漠で、アラビアのロレンスが活躍した場所でもあり、映画の撮影も行われた。しかし、古くはナバテア人などが隊商の休憩地としてここを利用しており、紀元前1世紀頃に彼らが描いた岩絵が残っている。
現在は、ベドウィンの人々が観光客を相手にツアーの案内をしたり、土産物を売ったりして生活している。
4台の四輪駆動車に分乗して砂漠ツアーに出発。
舗装路の先の砂漠に分け入る。
ベドウィンのテントに立ち寄り、ハーブティーを振舞われる。
カフィーヤ三人衆
ベドウィンのテントを後にして再び砂漠へ
赤い砂漠
狭い岩間にナバテア人が残した岩絵がある。
岩陰は風が良く通り、夏でも涼しい。その昔、隊商はこの峡谷で休憩していた。
まるでどこか他の惑星にいるような景色だった。
岩山の美しさと迫力に圧倒される。
余談だが、ワディ・ラムには予想以上に細かな砂が舞っていたようだ。故障こそしなかったが、使っていたカメラ(XZ-1)のレンズ内に砂粒が入り込んでいた。
アカバ Aqaba
ワディ・ラムを離れ、ヨルダン随一の海浜リゾート地にして人口10万の港湾都市、自由貿易港であるアカバへ向かう。
海は見慣れているはずなのに、バスの車窓から紅海が見えたとき、無性にわくわくした。遺跡や砂漠など乾いたものばかり見てきたせいかもしれない。
海辺はリゾートならではの開放的な雰囲気が漂う。同じ国とは思えないほどだ。
アカバ湾のボートクルーズを楽しむ。ここから3キロほどの場所にイスラエルの町エイラートがあり、さらにその3キロ先にエジプトの町タバがある。また、反対側でアカバはサウジアラビアとも国境を接している。
紅海はダイビングスポットとしても有名だ。砂浜からほんの少し離れたたけで、サンゴの群生や色鮮やかな熱帯魚を見ることができる。
リゾート地だけに、モスクを見かけると、イスラム圏にいることを余計に意識させられる。
アカバ・バイ・ナイト Aqaba by Night
夜、同じツアーの人たちと何人かでアカバの夜景を見に出かけた。浜辺の遊歩道には明りが灯され、家族連れなどが涼みに来ていた。
ライトアップされたモスクのミナレットからアザーンが夜闇に響き渡る。